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ここはどこだろう?
ふわふわしてて、真っ白だ。
まっ平らな地面を歩いているような、空中を歩いているような、変な感じ。
僕は夢でも見ているのかな?
ここには誰もいないのかな?
誰かいませんかー?
北も南の上も下もないけれど、とにかくまっすぐ歩いて行った。
まっすぐ進んでいるのかもわからないけれど、とにかくまっすぐ。
どれくらい歩いただろう?
遠くに影が見えた。
何もない場所だけど、ぼんやりと遠目に見える影。
僕は影に向かって走った。
影に近づくにつれて、それが男の子だってわかった。
影に近づくにつれて、その人も僕のことを見ていることに気付いた。
「こんにちは」
男の子に声をかけた。
男の子はとても悲しい目をしていた。
僕の姿を見ると腕を伸ばして僕を抱き上げた。
この温もりを僕は知っている。
僕に縋り付くように僕を抱きしめるこの腕を僕は知っている。
ああ、君は
「サスケだね」
僕も小さな体でめいっぱいサスケに抱き着いた。
「兄さん」
ぎゅうっと抱きしめる腕はもう僕が守らなくても大丈夫なくらい逞しい。
背もうんと高くなった。そして、きっととても強くなったんだ。
よかった。
俺はちゃんと守れたんだな。
自分の一族と里の間に漂う不穏な空気を幼少のころから感じ取っていた兄さんが、未来のサスケに出会って安心するお話。