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前回の1年前くらいのお話。
理科の授業が終わると女子たちは要もないのにイタチの周りに群がる。
わかっていてもわからないふりをして質問しにいく奴、わかってもいない癖にわかったという奴。そんな奴らをいちいち相手にしてやってるからなんともお人好しだ。
バカバカしいな。
イタチがそんな奴らに目もくれないことはわかっている。
わかっていてもイラつくのだ。どうしようもなく。
今だって「あ!そっか~わかったぁ」などとはしゃいでいるクラスメイトの女子がこの上なく疎ましい。
なぜそんなにひっつく必要がある?
わざとらしくブラウスのボタンを二つ目まで開けてみたりして、浅はかなことこの上ない。
ふと、意地悪してやりたくなった。
がしゃんとガラスの割れる音。
一瞬で落ちてくる沈黙。
「ワリ・・落としちまった」
割れた、いや、割ったビーカーの破片を無造作にかき集めたら案の定、手を切った。
「誰かほうきとちりとりを!」
イタチが一寸、厳しい声を上げた。バタバタと面倒見のいい委員長が走っていくのが見えた。
「素手で拾う奴があるか。見せてみろ」
イタチが俺の腕を掴んだ。ぴりっと静電気のように体に走る甘い感情。
触れた場所から熱を持ち、もっと触れてほしいと波紋のように広がる欲求。
イタチは取り出したハンカチを手に当てて、破片が入っていないかと傷の具合を確かめている。その労わるような手つきに胸がきゅんと絞めつけられる。
「早く保健室へ。誰かに一緒に行ってもらうか?」
「いや、いい。大丈夫だ。一人で行けるよ、イタチ先生」
するりと掴まれている手を解いた。名残惜しいことこの上ない。
イタチを見つめる俺の眼に意図的な何かを読み取ったのか、一瞬、イタチは眉を顰めたが、俺は素知らぬ顔をした。
すれ違いざまにちらりと女を見遣ると、後始末に立ち回るイタチをつまらなさそうに見つめていた。
どうだ?
お前がどれだけ時間をかけてイタチの気をひこうとも、ご自慢の胸を披露しようと俺は一瞬でイタチの心を奪えるんだぜ。
零れそうになる笑いを噛み殺して、俺はこっそり舌を出した。
高校生サスケは兄さんが自分に兄弟以上の感情を持っているとは思っていないし、避けられていることもわかっているけれど、なんだかんだで自分のことは放っておけないらしい・・ということはわかってるっていう。
独占欲の強いサスケ好きですvvv
実は兄さんの方が独占欲が強いとなお萌えます。