108:リレー小説_現代パラレル「イチャイチャ旅ティクス」20_終了 【108企画】リレー小説「イチャ旅」 2014年01月01日 設定:21才大学生イタチ×16才高校生サスケ。同居実家暮らし。できてます。 担当:イタチ視点→式、サスケ視点→春壱 形式:リレー。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------- あれから何度も抱き合った。部屋の時間がくるぎりぎりの時間までずっと体を繋いでいた。 帰りがけ行きにも立ち寄った食堂へ寄り、軽く蕎麦で腹ごしらえをする。特にサスケは腹が空いていたようで一人で稲荷寿司を一皿平らげてしまった。 天井近くに設えられたテレビが昼の娯楽番組をのんびり流す。おれたちの住む街には流れない、地方局の番組だ。 電車の時刻まではまだ時間があるからと食堂の女将は温かいお茶を淹れてくれた。 かたかたと真冬の風が引戸を揺らす。 店の隅のストーブは赤々と燃えていた。 「知らない番組だな」 ぼんやりとテレビを眺めていたサスケがぽつりと言った。 そうだな、といらえを返す。 「それに、知らない町だ」 「そうだな」 「でもここの稲荷寿司は美味いから、また来てもいいぜ」 サスケが湯呑みを傾ける。 時計はもうすぐ電車の出発時間十分前を指し示す。 帰ろうか、と言った。 サスケは、帰ろう、と答えた。 電車に乗り込む。家へ帰る電車だ。 町も集落もやがて遠くなる。 だがサスケだけがおれの傍にいた。きっとずっと昔から。 家では父母がおれたちの帰りを待っている。温かい夕食もあるだろう。 そこへサスケだけは早く帰してやりたいとばかり思っていたが、なんのことはない、おれも一緒に帰ればいいだけのことだ。 電車がカーブに差しかかる。ごとんと揺れたら、おれの吸い痕がまだ残る肩が寄せられた。おれたちの他に乗客はない。悪戯に肩を吸う仕草をしてやったら、サスケはおれの手を取って指に残る噛み痕を唇で吸う振りをした。 「こら、サスケ」 「人のこと言えるかよ」 目と目が合って他愛なく、そんなことで笑い合った。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 完・結!イタサスの愛の旅は終わらない! 春壱&式の次の新作にご期待ください! ジャンプ風。 108おわった…。 私たちの煩悩も年越しだ!まだまだ終わらんよ! それにしても悔いというか心残りいっぱいのリレーでした。加筆修正リメイク完全版に向けてがんばろう! PR