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概要:「NARUTO」女性向け二次創作テキスト共同サークル企画・連絡所  傾向:うちはイタチ×うちはサスケ

43:原作終了後パラレル_兄さん生き返り同居設定

原作終了後、兄さん生き返り設定。木の葉の里で二人暮らし。前後編の後編。
前編にはこちらから。

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「戻ったか」
 先に部屋へ行っていろ、と味噌汁を温める台所のイタチに促され居間へ行くと、こたつで筆を執り書き物をするイタチがいた。
「……」
 なんだ。
 影分身だったのか。
 イタチの角隣、こたつに入りながら視線を遣ると、
「どうした?」
 とイタチが訊ねてきた。
 なにが「待ちたいと思っている」だ。
 おれはイタチの書いていた巻物に目を落とした。なにかの見聞録らしい。暁の頃、イタチは各国を渡り歩いていたため、里に頼まれでもしたのだろう。たかが夕食作りと比ぶべくもない。
「アンタ、影分身してるだろう」
 言うと、イタチはあっさりと頷いた。
「ああ。効率がいいからな。だが、そろそろ夕食の時間らしい」
 手早くこたつの上を片していくイタチ。
 と同時に盆に夕食を載せたもう一人のイタチが居間に入ってくる。そのイタチはおれの顔を見て、どうしたとまた訊ねた。
「…べつに」
「そうか。なら冷める前に食べるといい」
 広げられていた巻物がするりと巻かれ、代わりに温かな夕飯が並べられていく。
 箸を取ると、空いた向かいにもう一人のイタチが座った。
「え…」
 角隣の、書き物をしていたイタチを思わず振り向く。
 すると、彼は意味深に笑んで、たちまち消えてしまった。
「アンタ、影分身ってさっき…」
 今度は向かいのイタチを見遣る。
 イタチは早速味噌汁に口を付けていた。ずっ、と啜る。
「影分身をしているとは言ったが、本体だとは言っていない」
「……」
 確かにイタチの言う通り、ここで筆を執っていたイタチは、おれの問いかけに影分身をしているとしか答えなかった。
 だが何か釈然としない。
「また思い込みか?」
「うっせー。…だいたい里からの依頼を分身にやらせているなんて思うかよ。逆だろ、普通」
「どちらもおれだ。精度に変わりはない」
 それより早く食べろと促され、渋々味噌汁に手をつける。温め直してくれたおかげで、冷えた五臓六腑に染み渡った。炊きたての白飯の上に沢庵をのせ、頬張る。ぶり大根は、たぶんこいつを作るために影分身を使ったのだろう、煮汁が染みて旨かった。
「…それにな、サスケ」
 イタチもまたぶり大根を頬張る。
「なんだよ」
 と返しながら、おれもまた味噌汁を啜る。
「言っただろう」
「なにを」
「おれだってお前の帰りを待ちたいと思っている、と」
「……」
 ばっかじゃねーの。
 とは言えないおれの味噌汁は、ずっと傾いたまま、もう半分以上も干されている。

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恥ずかしいし照れちゃって味噌汁を飲み続けるサスケェ…。
兄さんは、私の中では、寡黙だし言葉を端折ったり言い回しがややこしい時もありますが、言うときはけっこうストレートに言葉にしそうだなと。ずっと愛している、とか素で言える人。
一方サスケは、言葉やしぐさの端々に兄さんへの愛情がだだ漏れですが、ストレートな言葉は言うのも聞くのも照れるだろうなあと思います。
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