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概要:「NARUTO」女性向け二次創作テキスト共同サークル企画・連絡所  傾向:うちはイタチ×うちはサスケ

55:いつかどこかのイタチとサスケ

「42:いつかどこかのイタチとサスケ」課金兄弟のサスケ版。続いていました。

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「宅配便でーす」
 という溌剌とした挨拶と共に届けられた大きな段ボール箱は、おれには覚えのないものだった。
 受け取り、抱えて宛先を確かめる。
 どうやらサスケ宛のものらしかった。送り主には大手通販業者の名が印字されている。
「おれのだ」
 玄関の気配に気付いて奥からやって来たサスケは、ぐいとおれの腕から荷物を強引に受け取った。
 なにを買ったんだと訊ねても、アンタには関係ないと素っ気ない。
 仕方なく追いかけて、居間で早速箱を開くサスケの肩越しに中身を覗くと、
「…サスケ、それは…」
 大量のおれ、うちはイタチのフィギュアだった。
 全種×3体もある。
 それを一体一体取りだし、自分を囲むように並べながらサスケはふんと鼻を鳴らした。
「兄さんだって、おれのを買っているんだ。おれがアンタのを買ったっていいだろう」
「それはそうだが…」
 だが、ひょいと持ち上げ下から覗いて「ふーん、こんな構造になっていたのか」などと言うのはやめてほしい。手荒いぞ、サスケ。
 いや、それよりも問題は数だ。一種につき三体は多すぎる。
 サスケにそのことを指摘すると、
「実用用だ」
 って、お前…。
 全身稼働のお前の兄さんは、ちゃんとここにいるじゃないか…。
 そう言ってもサスケはおれに背を向けたまま、つんと澄ましておれのフィギュアを弄っている。
 思い当たる節はある。おれはこの間、今回のサスケのように断りもなく多額の買い物をしたのだ。
「なあサスケ…お前まだこの間のことを怒っているのか」
 つーん。
「謝っただろ」
 つーん。
「サスケ…」
 つーん。
「……」
 はあ。
 おれは今、(´・ω・`)ショボーン、こんな気分だ。


 その後、サスケの機嫌が直るまで、一週間を要した。二人暮らしは難しい。

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いつもサスケに負けてもらっているので、本日は兄さん(´・ω・`)ショボーンDAY。
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