[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
タイトル通り働いてない兄さんです。かっこいい兄さんはどこにもいません。ご注意を!
「ただいま」
アパートの扉を開ける。暗い玄関の灯りをつけると、リビングへ通じている扉が開き、「お帰り、サスケ」とイタチが顔を出した。
リビングのテレビはゲームのスタート画面がちらついている。
また一日中ゲームしてやがったな、このニート!
「サスケ~寂しかったぞ~」
といってイタチが纏わりついてくる。
「うるせぇ!!べたべたくっつくな!!」
絡みついてくる腕を振り払うと
「サスケが冷たい・・」
そう言って奥の仏壇をちーんと鳴らした。
おい、んなくだらねえこと報告してんじゃねぇ。第一アンタのその姿の方が仏前にさらしたくない。
「昼はちゃんと食ったか?ってまた洗い物してねぇな!!夏場なんだから臭うだろうが!」
「夜一緒に洗えばいいだろう」
真顔で返されて俺は返す言葉もない。
はぁ~~と地の底まで響きそうなため息をついて、俺は買ってきた食材を冷蔵庫に入れていく。
「サスケ」
冷蔵庫の扉を閉め、振り返るとイタチがいた。
「・・・っ・・なんだよ」
「ただいまのチューは?」
「は?」
そう言って俺の腰に腕を回してくる。
「はなせ!これから飯作るんだから!」
「何を言うか!キスなんて1秒あれば十分だ!」
大の大人二人が騒ぎながら台所でキスがどうのと騒ぐなんて全くばかげている。バカげているんだが・・
「父さん、母さん。サスケがチューしてくれない~」
ちーん
「ああああ!!!もうわかったよ!!わかったから!!」
仏壇の前でこの世の終わりみたいな顔で落ち込むなよみっともない!
俺はイタチの顔を両手でがしっと掴むと半ばぶつけるように口付けた。
ほんと仏前でなにやってんだ・・
「ぷはっ!」
顔を離すと、イタチがにんまりと笑っている。まずい。このパターンは・・
「サスケ、夕飯より今はお前を食べたいんだが」
「じょ・・」
反論も身を引くのも遅かった。あっという間に俺はイタチに腕をとられ、押し倒された。
毎日ごろごろしてるのに何でこんなに素早いんだよ・・!
「なあ、いいか?」と俺の返事を促すように薄く笑う顔はニートのする顔じゃない。目の奥にくっきりと欲情を灯した雄の顔。誘うように襟元から覗く白い鎖骨が色っぽくて妙に胸がざわざついた。
くそっ!くそっ!ばか兄貴!
浴びせるように頬に額に施されるキスに抗えず、キスを受け入れ舌を差し出してまう。
「ん・・ん・・・兄さ・・」
ぎゅうっとイタチの背に腕を回せば
「サスケ、愛してる」
と囁かれる。そうして毎度毎度イタチにいいようにされてしまうのだ。
卑怯だ!こんなニートがこの世にいていいのか?
くそったれ!!
明日は絶対ハロワ連れていく!
絶対にだ!!
たまには兄さんが思いっきり我儘言ってもいいんじゃないかと・・
かっこ悪い兄さんでもきっとサスケは兄さんのことが大好きだよ!なんて。
本当にすみません。
天照に炙られてきます。