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木の葉平和パラレル
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「サスケ。おれはお前を愛している」
と向き合うイタチは真顔で言った。
それにサスケはいやいやと口の端をひきつらせ答える。
「おれもイタチ、アンタを愛してるぜ」
「……」
「……」
互いにしばし黙り合う。
それからもう一度イタチは「おれはお前を愛している」とまるで言い聞かせるようにゆっくりと繰り返した。
それにサスケはいやいやいやと口の端を更にひきつらせ語調を強める。
「だから、おれも愛してるって言ってるだろうが」
「……」
「……」
じっとり見つめ合う。
そうして徐に先に口を開いたのはやはりイタチだった。
「…おれはお前を愛している。だから、一番風呂の特権はお前に譲ろうと思うんだが」
だがサスケも負けじといやいや、さらにもういっちょいやいやと首を往復させる。
「おれも兄さんを愛している。だから、いつも帰りが遅い兄さんにたまには一番風呂に入ってもらいたいんだよ」
「……」
「……」
十二月を目の前にした古い家の風呂場はよく冷える。一番風呂なんかは極寒だ。出来れば洗い場も温まった二番風呂が望ましい。
答えは出ない。
不毛な見つめ合いがただ続く。
それにいい加減しびれを切らしたのは夕飯作りに忙しい母だった。
「アンタたち、ばかなこと言ってないで早く入っちゃいなさい!」
ぎらり包丁。
その刃の凍えるような冷たさに兄弟は顔を見合わせ揃ってそそくさ風呂場へと逃げ込んだ。
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そして仲良くお風呂に入る。
年末まで宜しくお願いします。