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イタチは1年前まで公務員だった。採用された時から将来を期待され、同期に比べると出世も早かった。ところが、どういうわけか1年前のある日仕事を辞めたと告げられた。
始めは何かの冗談だと思っていた(4月1日言われたし)
しかし、次の日もその次の日も仕事に行かないイタチの姿を見て、これはただ事ではないと当時同じ部署の上司だったはたけカカシに連絡をしたら突然「今日でやめます」と言って辞職届を出して出ていったということであった。
さぞ迷惑をかけただろうと思い兄の勝手なふるまいを詫びると
「んー実は面白いくらい困らなかったんだよねー」と言われ、それはそれでショックだったのだが、どうやら前々からやめる準備をしていたらしく、業務の引継ぎや今後の指針などはすべて周りに指示を出し、身辺をきれいにして出てきていたらしい。
「ま、優秀な奴がいなくなるってのは職場にとってはダメージだよね」はははと笑っていた。
それから思いつく限りの人に電話をしてみたが誰もイタチが仕事を辞めた理由を知らなかった。
イタチ自身1年経った今でもその理由を言おうとしない。だから俺も聞かないことにした。
それはいいのだ。それは。
問題は1年経ったのに仕事に就かず一日中家でごろごろしていることだ!
朝は俺より遅く起きてくるし、日中はずっとゲームしてるかネトサしてるか寝ているかなんていい加減飽きるだろう?!
なあ、飽きたよな?頼むから外でてくれ就活してくれ働いてくれ。
うそだ、こんなの兄さんじゃないと、俺は何とか尻を叩いてハロワに連れて行こうとしたり、バイトでもいいからと求人雑誌を買ってきたりしたが駄目だった。
今ではもうそれはそれは引きこもりライフを満喫している。
最近なんて寝ころびながらゲームする技を身につけやがった・・!
社会人になったとはいえ、まだまだペーペーの俺の給料で二人食べていくのは厳しい・・と思っていたら、だ。給料日に通帳記入しに行って驚いた。
貯金が増えていたのだ。
見たこともないような桁が打ち込まれた時はさすがに窓口に駆け込んで「振り込まれ詐欺にあったみたいです」と言いかけて、いやいやいや、それはおかしいだろうと思いとどまった。
家に帰ってからイタチに問いただすと、イタチは「株とFXはじめました、テヘペロ」と真顔で言った。
とりあえず、殴ってみた。(避けられたけどな・・!ギリ)
株とFXで稼ぎまくる無駄にかっこいいニートってなんだよ。
もうホントやだ。世の中不公平。
「アンタを見てると真面目に働いている自分が馬鹿みたいに思えてくる」
俺は通帳を放り投げ、ソファにごろりと寝そべる。一日中ここでごろごろしているイタチのにおいがする。
「許せ、サスケ。これが才能だ」
といってイタチは俺のでこをこついた。
かちーーん
ムカついたのでイタチがテレビの上に飾っていた須佐能乎フィギュアをへし折ってやったら泣いた。兄さんめっちゃ泣いた。
どうしよう。
玩具壊されてこんなに泣く大人がいるんだな・・
とりあえず、ごめん。
・・・なんて言うと思ったか!!
ざまぁみろ!悔しかったら働け!クソ兄貴!
まさかの第2弾。たぶんこれ以上は続かないです。
「母さん!!母さん!!」
普段、あまり動揺や喜怒哀楽を表情に出したり、言葉にしたりしないイタチが血相を変えて駆けてきた時には何事かと、洗い上げたお皿を割りそうになった。
「どうしたの?イタチ」
尋ねるとイタチは私の腕を掴み、「早く来て!!」と私を台所から連れ出した。
顔を真っ青にし、涙が目尻に溜まって今にも零れそうで、彼の必死な姿に動揺しながらも珍しいものを見た・・と思ってしまった。
イタチに連れられて居間に入ると、サスケが泣いていた。その胸元や床が吐瀉物で汚れている。
「母さん・・サスケ・・急におなかが痛いって・・それから・・」
「吐いちゃったのね」
私はサスケの額、頬、顎の下と手をあて、体温を確認する。いつもより熱い。
「風邪かもしれないわね。お腹の」
この歳の男の子によくあることだ。
「イタチ、お風呂場にサスケの着替えを持ってきてちょうだい。それからタオルも」
私はサスケを抱き上げると風呂場へ連れていき、汚れた衣服を脱がせた。
口の周りや手に付いた汚れを温かいタオルで拭いて、イタチが持ってきてくれた服に着替えさせた。
さっぱりして幾分か落ち着いたのか、鼻をすんすんさせながらも私の腕の中でおとなしくしていた。
イタチはまだ青ざめた顔のまま腕の中でうとうとし始めたサスケを見ていた。
「今日はもう遅いから明日病院に連れていくわね。」
私はイタチの頭を撫でてやると、イタチはおずおずと顔を上げた。
「サスケ・・死んじゃったり・・しない?」
「大丈夫よ。すぐ治るわ。ありがとう、イタチ。知らせてくれて」
そう言って抱き寄せて、まだ小さな彼の背中をとんとんと叩いた。すると、珍しく抱きついてきて、「うん」と額を私の肩に擦りつけた。
翌日、診察を終え、家に帰るとイタチが玄関で待っていた。
「サスケは?」
「ただの風邪だって。さぁ、イタチ手伝ってちょうだい」
そう言って私はリンゴの入った袋をイタチに渡した。
「サスケ、口開けて」
今のちゃぶ台でイタチがリンゴのすりおろしをサスケに食べさせてやっていた。昨晩たいそうに吐いてしまったサスケはお腹がすいていたのか、イタチから差し出されるスプーンに齧りつくようにもぐもぐ口を動かしていた。
「お腹の調子が悪いときはリンゴとお水。それが一番」
イタチはコクリと頷き、サスケはぽかんとした顔で私とイタチのやり取りを見ていた。
「あ~痛ぇ~これはアレだな。昨日食ったもんが悪かったな、うん」
「そ、そ、そんな~~~先輩~死んじゃいやです~~~」
「死なねぇよ!!」
デイダラとトビが相変わらずのやり取りをしているところへ通りがかるイタチと鬼鮫。
「腹の調子が悪いときはリンゴと水が一番効くぞ」
すれ違いざまにイタチがそう言うと
「あん?なんだそりゃ」
と怪訝な顔をされた。
「サスケはいつもそれで・・」
「あーーー!!!いらねぇ!!アンタのサスケメモリーほんといらねぇ!!よそでやれ!!」
そう言ってどすどすと外へ出て行ってしまった。
「鬼鮫、腹の調子が悪いときは・・」
「はいはい、リンゴとお水ですね。今度試してみますよ」
「サスケはあれで元気になったぞ」
「そうですか。でも人それぞれですからねぇ」
「サスケ元気かな・・」
「さあ、どうでしょう」
この後、突然リンゴが食べたいと言い出したイタチさんのためにリンゴを買いに行きました。イタチさんはすりおろして感慨深げに食べていました。
ちなみにイタチさんが心配していた弟さんは、先ほどイタチさんが蹴ったり、月読したりしたりしてぼこぼこにしたばかりです。
この人は本当にめんどくさいです。
『干柿鬼鮫の日記』より
しきさんの「暁兄さんと暁メンバーのやり取り~」というのを読んでいて思い浮かんだものをがりがり。しかし、暁メンバーを把握し切れていない私・・いろいろおかしなところがあったらすみません。
「たったこれだけだ。何も難しいことはない」
そう言って教壇に立つ中忍の教師がかっとチョークを置いた。
そのあまりにもあっけなく、簡潔なのに明瞭な説明にイタチはぽかんとした。
学んでいるのは医療忍術の基礎。忍を志すのであれば致命傷を負わせる場所も、命を繋ぎとめるための治療法も知っていなければならない。基礎と言えど、決して簡単な内容ではない。しかし、この教師は授業中何度もポイントとなる場所で「たったこれだけ。覚えるのはこれだけだ」、「大事なのはこれだけ」と言った言葉を使った。普段であれば難しいと感じるはずの授業も、皆がどこかリラックスして聞いていたように思う。
今まで他の授業で教鞭をふるっていた教師たちは大した内容でもないのに妙に小難しい言葉で大げさに説明し、生徒を困惑させていた気がするのだが。
授業の終わり、イタチは教室を出ていく教師を呼び止めた。
「先生」
「イタチか。どうした?」
「先生はどうして『たったこれだけ』って言い方をするんですか?」
「あはは、そうだな。イタチにはいささか易しすぎる言い方だったかもしれないな」
そう言うと教師はぐりぐりとイタチの頭を撫でた。
「いえ、違います。むしろ・・いいと思います。みんな医療忍術は難しいって思いこんでるから。たったこれだけ覚えればいいって言われれば、難しいことじゃないって思える」
「そうか、ならよかったよ。まさにお前が言った通りなんだ。苦手な科目ができる原因ってさ、自分の得意不得意だけのせいじゃないんだ」
周りの人間がこの課題は難しい、自分はとても苦手だった。そういう意見を聞いているうちに知らず知らずのうちに苦手意識が芽生える。いざ、その課題に直面した時、無意識のうちに植え付けられた他人の意見によって自分にもできないかもしれないと思い込み、本来理解できるはずのものが理解しにくくなってしまう。それならば、その逆をすれば、多少難しい内容でも、マイナスのイメージを減らしてやることで身に付きやすくなるんじゃないか、そう考えてのことだと言った。
「思い込み・・」
「そう。人は他人の意見によって他人と自分を比較して、自分を認識する生き物だからね。時に他人から与えられた意見やイメージを自分の中にもあるものと思い込む。それは得意不得意にも影響を与えてるってのが私の意見だ。なにが好きで何が嫌いか、何が得意で何が不得意か。自分の中にある「本当」を見つけることっていうのもなかなか難しいことなんだと思うよ・・・って話が逸れてしまったね」
ごめんごめんとすまなさそうに笑うと、教師はイタチにだけ聞こえる小さな声で、
「とまあ、えらそうなことを言ったけど、これは私自身が自分のためにやってたことなんだ。私はもともと勉強が得意でなかったから、どうにか切り抜けられる方法がないかって思っているときに思いついたんだ。楽に勉強したかっただけなんだよ。でも他の奴らには言うなよ。」
そう言われてイタチは思わずふっと笑ってしまった。
安い宿のベッドに寝そべり、咳きこむ胸を押さえ、はあっと息を吐いた。
雨が薄い天井を叩く音がする。壁に掛けられた時計に目をやるが長針と短針の位置がぼやけて良く見えない。
また「進んだ」な、と目を擦った。
自分の中を這い回る不穏な影が日に日に存在を濃くしていくのを感じながら、イタチはふっといつかアカデミーの教師が使っていた言葉を思い出す。
たったこれだけ
俺がサスケのためにすべきこと
「たったこれだけ」
俺がサスケにしてやれること
たったこれだけ、だ。
たったこれだけ
いいようにも悪いようにも使える言葉ですね。
兄さんにとってはどちらだったのか。
もう一つのテーマは「思い込み」
「たったこれだけ」は高校の時、とっても尊敬していた英語の先生が実際に授業中に頻繁に使っていた言葉です。
少なくとも私は先生のこの言葉と授業で英語に対する考え方が変わりました。
副題「兄さんは図書委員」
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最終下校五分前を報せるチャイムが厳かに響く。
静粛を求められる図書棟もこの五分ばかりはさざ波のようにざわめく。
古い造りだが豊富な蔵書を誇るこの学園の図書棟は、本来読書家の学生らのためのものだが、十二月のこの時期は大学受験を控える高等部の三年生が自習室代わりに使うことが多い。高等部生を示すブレザーの制服を纏った生徒らは手早く机上を片付け、三々五々図書棟を後にした。
むろん、イタチが座る貸出カウンターを利用する者はいない。
貸出の利用者といえば、高等部の一・二年生か、あるいは詰襟・セーラー服の中等部生くらいだが、今は受験生に遠慮をしてかその数も夏ごろからはぐんと少なくなった。
その数少ない貸出手続きを終え、イタチは人気も絶え、がらんとした図書棟を見渡した。
本チャイムまであと一分もないだろうこの時こそ、図書棟に真の静寂と静謐が訪れる。細工を凝らしたアーチ窓から見える黄昏が冬枯れの校庭に映えて美しかった。
イタチ自身、高等部三年に籍を置く受験生であり、図書委員だからといって、なにも貸出業務に携わることはないのだが、第一志望の偏差値には随分と余裕がある。ストレートで合格をするだろうことは間違いない。
本チャイムが鳴る。最終下校の時刻だ。
放送委員のお決まりの案内が学園に流れる。
すると、かたん、と席を立つ音が響いた。
目をやれば、図書棟の隅、一番端の机に座っていた最後の一人がようやく席を立ったところだった。カウンターのイタチからはその後ろ姿しか見えないが、本を読む律した背筋はいつも美しいと思っている。わが弟ながら、だ。
「これ、借りる」
中等部の詰襟に身を包んだサスケは、カウンターまでやって来て先程まで読んでいた一冊を差し出した。タイトルからして推理ものの小説だろう。この前までは熱心に科学雑誌を読み耽っていた。
受け取り、手順通り手続きを済ます。
それを待つ間、学園指定のコートに袖を通していたサスケに、
「返却は一週間後の水曜日だ」
と決まり文句を添えて本を渡すと、彼は受け取りながら今週の土曜日まででいいと答えた。
土曜日。
それはイタチがカウンターに座るもうひとつの曜日だ。
そうして今日彼が返却しに来た本は、そういえば先週の土曜日にイタチが貸出の手続きをしてやったものだった。
「…じゃあ」
サスケは足下に置いていた鞄を持ち上げ本を仕舞うと、くるりとカウンターに背を向けた。それから、そのまま足早に去ろうとする。
呼びとめたのはイタチだった。
サスケと呼び、手招きをすれば、
「何だよ」
と如何にも不服げを装って弟はカウンターの傍まで戻って来る。
イタチはカウンターの中に置いてあった自身の鞄からマフラーを取り出した。
「一緒に帰るなら、正門で待っていろ」
図書委員の自分にはまだ少々の片付けと戸締り、それから図書棟の鍵を職員室へ返却するという仕事がある。
外は寒い。コートだけでは足りないだろう。
マフラーを巻いてやる。
「……」
サスケはうんとは言わなかった。
だがマフラーを口元まで上げ、それに隠すようにして微かに頷くということくらい、イタチはとうに知っている。
サスケがこの図書棟に訪れるのは決まって水曜日と土曜日、イタチがカウンターに座る日だ。けれど、離れないように結んでしまっているのは、
(おれのほうかもしれないな)
イタチはイタチのマフラーを巻いたサスケの後ろ姿を見送り、それからカウンターに置いたままの貸出用紙に書かれた「うちはサスケ」の文字をそっと指先でなぞった。
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萌える展開って何かないですか、と訊ねたところ「図書委員」という答えが返って来たので書きました。これであと1つか2つはネタを書きたい!
タイトル通り働いてない兄さんです。かっこいい兄さんはどこにもいません。ご注意を!
「ただいま」
アパートの扉を開ける。暗い玄関の灯りをつけると、リビングへ通じている扉が開き、「お帰り、サスケ」とイタチが顔を出した。
リビングのテレビはゲームのスタート画面がちらついている。
また一日中ゲームしてやがったな、このニート!
「サスケ~寂しかったぞ~」
といってイタチが纏わりついてくる。
「うるせぇ!!べたべたくっつくな!!」
絡みついてくる腕を振り払うと
「サスケが冷たい・・」
そう言って奥の仏壇をちーんと鳴らした。
おい、んなくだらねえこと報告してんじゃねぇ。第一アンタのその姿の方が仏前にさらしたくない。
「昼はちゃんと食ったか?ってまた洗い物してねぇな!!夏場なんだから臭うだろうが!」
「夜一緒に洗えばいいだろう」
真顔で返されて俺は返す言葉もない。
はぁ~~と地の底まで響きそうなため息をついて、俺は買ってきた食材を冷蔵庫に入れていく。
「サスケ」
冷蔵庫の扉を閉め、振り返るとイタチがいた。
「・・・っ・・なんだよ」
「ただいまのチューは?」
「は?」
そう言って俺の腰に腕を回してくる。
「はなせ!これから飯作るんだから!」
「何を言うか!キスなんて1秒あれば十分だ!」
大の大人二人が騒ぎながら台所でキスがどうのと騒ぐなんて全くばかげている。バカげているんだが・・
「父さん、母さん。サスケがチューしてくれない~」
ちーん
「ああああ!!!もうわかったよ!!わかったから!!」
仏壇の前でこの世の終わりみたいな顔で落ち込むなよみっともない!
俺はイタチの顔を両手でがしっと掴むと半ばぶつけるように口付けた。
ほんと仏前でなにやってんだ・・
「ぷはっ!」
顔を離すと、イタチがにんまりと笑っている。まずい。このパターンは・・
「サスケ、夕飯より今はお前を食べたいんだが」
「じょ・・」
反論も身を引くのも遅かった。あっという間に俺はイタチに腕をとられ、押し倒された。
毎日ごろごろしてるのに何でこんなに素早いんだよ・・!
「なあ、いいか?」と俺の返事を促すように薄く笑う顔はニートのする顔じゃない。目の奥にくっきりと欲情を灯した雄の顔。誘うように襟元から覗く白い鎖骨が色っぽくて妙に胸がざわざついた。
くそっ!くそっ!ばか兄貴!
浴びせるように頬に額に施されるキスに抗えず、キスを受け入れ舌を差し出してまう。
「ん・・ん・・・兄さ・・」
ぎゅうっとイタチの背に腕を回せば
「サスケ、愛してる」
と囁かれる。そうして毎度毎度イタチにいいようにされてしまうのだ。
卑怯だ!こんなニートがこの世にいていいのか?
くそったれ!!
明日は絶対ハロワ連れていく!
絶対にだ!!
たまには兄さんが思いっきり我儘言ってもいいんじゃないかと・・
かっこ悪い兄さんでもきっとサスケは兄さんのことが大好きだよ!なんて。
本当にすみません。
天照に炙られてきます。
いつかどこかのイタチとサスケが「ナルティメットストーム3_断章・真伝<うちはの兄弟>」をプレイしました。ちょっとネタバレ入ってます。
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■準備画面
兄弟、並んで座ってPS3を接続したテレビの前。
イタチがあれこれ口煩く、コントローラーを握った弟に戦闘準備の有無を確かめる。
「サスケ、カミナリ弁当はちゃんと食べたか」
「ああ、食べたぜ」
「傷薬もたくさん持っておけよ」
「わかってる」
うるせーぞ兄さんとサスケが口答えをする中、画面ではいよいよイタチの独白が始まる。
■サスケvsカブト
「楽勝だぜ」
その言葉の通り、あっという間に戦闘終了。
「ほらよ、兄さん」
サスケは隣のイタチにコントローラーを手渡した。
■イタチvsカブト
弟からコントローラーを受け取ってイタチ、
「お前の時と随分難易度の差があるように思うのはおれだけか…?」
倒しても倒してもまた次のゲージが表れる仙人カブトを根気よく追い詰め、戦闘終了。
Sランク。
「すごいや兄さん」
「……」
「と、昔のように言ってもいいんだぞ、サスケ」
「…カミナリ弁当と薬に頼らなくなったら言ってやっていい」
フンとサスケが目を逸らしたのは、お別れムービーが始まったから。
■追加オリジナルムービー
『ありがとう、サスケ』
『お前の兄として生きることができて…オレは…』
『幸せだったよ』
画面暗転。
やれやれやっと終わったかと電源を切るイタチの隣、俯いたサスケは兄の肩口におでこをぐりぐり。鼻はすんすん。
やれやれまだ終わってなかったかとイタチは眉を下げ、頭をこつん。
「泣くな、サスケ」
でも、こんなおれのために泣いてくれるお前がいたから、おれは本当に幸せだったんだよ。
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アニメもよかったですが、ナルスト3の演出は至高だったと思います。