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概要:「NARUTO」女性向け二次創作テキスト共同サークル企画・連絡所  傾向:うちはイタチ×うちはサスケ

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99:現代パラレル(大学生21才イタチ×高校生16才サスケ)

現代パラレル_大学生21才イタチ×高校生16才サスケ。お蔵入りネタ放出だ! 
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 ネットに繋げていた携帯電話の画面が、メールの着信を告げる。
 開けば、中学の頃の友人からだった。近々集まるらしい。その誘いだ。
 おれは、どうもメールの返信を先送りにしてしまう悪癖がある。一言で返せない内容なら尚更億劫で、用件は電話で済ませてしまうことのほうが多い。
 今回の内容などはまさにそうで、電話でやりとりをする方が早いに違いない。予定はいつがいいか、と訊ねるメールを眺める。
 けれど、ここはイタチのマンションだ。掛かってきたならまだしも、隣にイタチがいるというのに電話をおれから掛けるのは気が引ける。
 どれほど入り浸っていても、ここはおれの家ではないのだ。
 メール画面を閉じた。後で、家に帰ったときにでも電話を入れればいい。そうだそうしようとして、だがふと思い直す。
 受信boxから先ほどのメールを選択した。返信ボタンを押す。
 隣のイタチは開いたノートパソコンに広げた資料の数値を打ち込むのに忙しい。
 なんでもない日曜日の昼下がり、おれはどうしようもなく暇を持て余していた。
 資料のページはまだざっと十ページ以上もありやがる。

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あと3時間10分!わたし、足引っ張ってる!ごめんなさいごめんなさい!まだあきらめんぞぉぉぉお!
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98:リレー小説_現代パラレル「イチャイチャ旅ティクス」15_帰り道に寄り道

設定:21才大学生イタチ×16才高校生サスケ。同居実家暮らし。できてます。
担当:イタチ視点→式、サスケ視点→春壱
形式:リレー。
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 一晩中、抱いて寝た。しゃくりを上げる背は撫でている内に安らかな寝息になった。
 見知らぬ土地で過敏になっていたのだろう。そこに突然知らされたおれの話が拍車をかけた。
 場を間違わなければ、サスケはもっと冷静におれの話を聞けたはずだ。
 その証拠に翌朝目覚めたサスケは、抱き寄せていたおれの腕を重いと言ってさっさと外してしまった。まだ目は腫れているが、泣き果てるまで泣いたおかげか機嫌はさほど悪くはなかった。日頃から思い詰めるところがあったのかもしれない。
 朝食を断り、サスケを連れて早くにマダラの家を出る。マダラはおれには何も言わなかったが、サスケにはまた来いと言った。
 バスを待って、町まで戻る。その間なにも話さなかった。
 おれはまだ昨日のサスケに答えを返してはいない。だが、曖昧にするのももう限界だろう。
 だからこそ、あのとき抱かなかった。抱いてしまったなら、サスケはきっとまた同じ不安を繰り返すに違いない。そう思った。
「おい、どこ行くんだ」
 電車の停車する駅舎へ足を向けるサスケとは反対に歩き出すおれをサスケは不審げに引き留めた。
 もう電車が出ちまう、と言う。確かにそれを逃したら、次までは長く待たねばならない。
 だがおれの足が止まらないと分かると、サスケは僅かの逡巡を経て、後を追ってきた。
「イタチ…?」
 寂れた町を更にうらぶれた方へ行くにつれ、サスケの声音に不安が滲む。
「なあ…」
「ここでいいな」
 付いて来たサスケを振り返る。
 サスケはおれではなく、目を瞠り、目の前の古い鉄筋の建物を見上げていた。
「兄さん、ここって…その…」
「ラブホテル、だな」
 立ち尽くし、いつまで経っても踏み出さないサスケの肩を抱いて押し、ホテルに入る。適当な部屋をパネルで選んでキーを取った。



 部屋は三十年ほど前に時を止めたような造りだった。薄暗い壁には染みが付き、こびりついた煙草のにおいがうっすらと空気に籠っている。
 まあ、することができれば問題はない。
 おれは入ってすぐの扉の前で固くなる背後の弟をそのまま壁に押し付けた。腰を意味深に抱くと、はっとしたように首を振る。
「あ…やだ…」
「してくれって言ったのはお前だろう」
「でも、こんな…っう…」
 キスをする。
 手荒に乱すと昨日から何度も高められているサスケはすぐに息を上げた。
「んっ…んん…ン…や…」
「いや、なのか?」
 口を離し、体も離す。
 するとサスケはさっと青ざめた。また首を振る。
 それが昨日の夜、縋って来た姿にどうしようもなく重なった。
「なあサスケ」
 
 腕の中にすっぽりとサスケの頭を包む。
「おれとしたいと思うのはどうしてだ?」
「どうしてって…」
「おれはお前の傍にいる。何処にも行かない。だから、無理に体を繋げる必要はない」
 愛しているから傍にいて抱きたい。
 けれど大事に思っているから、遠くから見守るだけでもかまわない。
 お前が望むなら、傍にいて見守るだけだってできる。
「それでもお前がおれに抱かれてもいいと言ってくれるなら、おれはお前を抱きたいよ」
 お前におれが必要なんじゃない。
 おれにお前が必要なんだ。

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もう自分で何書いてるかわからんくなってきた!これ絶対加筆修正する!ごんなさいっ。でもいったんパスっ。

97:ドルオタ兄さん×アイドルサスケ⑤

 

 前回はこちら



高架下を潜り抜け、脇道に入ると一台のメルセデスが停まっている。

俺はその扉をあけ、体を助手席に滑り込ませた。

「用件はもういいのか?」

「ああ。出してくれ」

運転席の男に言うと、ゆっくりと車が動き出した。

先ほどまでいた高架下に目をやるが、あの人の姿はもう見えない。

「一体誰なんだ?お前が会いたかった人物というのは」

「そのうちアンタに会わせるよ。ビックリするぜ。多分」

ハンドルを切りながら助手席の叔父、マダラは「そうか」とさほど興味なさげに呟いた。

俺のヨミが間違っていなければあの人は多分・・

渡したアドレスに連絡が来るかだけが心配だ。見た感じだいぶ謙遜するタイプだ。俺が渡したアドレスをドッキリか何かの類と思い込み、何もしてこない可能性もある。

しかし、俺は賭けるしかない。

「たのむぜ、兄さん」

俺は手の中のスマホを握りしめた。


今回はサスケ目線。
108企画中に終わるのは不可能っぽいですね・・終われなければブログサイトの方で続けます。

96:現代パラレル_社会人兄さん(26歳)×大学生サスケ(21歳)

 


「迎えにきてほしい」とサスケが電話をかけてきた。

いつもはどんなことでもメールで連絡してくる弟が電話を使うなんて珍しい。しかも迎えに来てほしいだなんて一体どういう風の吹き回しかと思ったら、その疑問は簡単に失せた。

酔っぱらっていたのだ。

4月からゼミが始まり、その親睦会で半ば強引に連れていかれたらしい。もともと酒に強くないサスケはグラス1杯のカクテルで潰れてしまったのだとか。

店を出ても酔いが醒めず、一人で帰れないと悟り、電話をかけてきたというわけだった。サスケに言われるままにたどり着いた公園のベンチでサスケは蹲っていた。

「サスケ」

声をかけるとぴくんと肩が動き、顔を上げた。

「にい・・さん?」

酒を飲んでからどれくらい時間が経っているかは知らないが、サスケの顔はまだ赤く、目の焦点もとろりと失われている。

「立てるか?」

「ん・・」

酔いに加えて眠気も加わってきたようで、いよいよ体に力が入らなくなっている。俺はサスケに背に乗るよう促した。子供じゃあるまいしと嫌がるかと思ったが、存外すんなりと乗ってきた。今は体が辛いことの方が勝ったのだろう。

しかしさすがに重い。

この歳になってまた弟を背負うことになるとは思わなかった。幼い頃はよく外へ遊びに行った。サスケは大はしゃぎで走り回り、帰るころに電池が切れたように眠ってしまうので、帰りはいつもおぶって帰らなければならなかった。

いつからやめてしまっただろう?

もう覚えていないが。

「飲めないなら飲めないと言って断れ」

と軽く小言を言ってやると

「ジュースだって・・飲まされたんだ・・」

ぐりぐりと背中に額を擦りつけ、ぎゅっとしがみついてくる。

「俺は飲めないと言った・・ちゃんと・・・」

「わかったわかった」

だんだん子供のようにぐずり始めたので、早急に連れて帰り、寝かせることにした。

成人しても眠たいときに不機嫌になるのは相変わらずで、思わず笑ってしまう。それと同時に変わらないことがあることに少し安心する。

 

アパートに着くころには少し酔いが醒めてきたようで、家の鍵を出す間はじっと自分の足で立ち、おとなしく待っていた。扉を開けて先に入るよう促してやると、まだおぼつかない足取りで靴を脱ぎ、リビングへ入っていった。

人のベッドに倒れこむなり、猫のように体を丸めて横になった。

「サスケ、水、飲むか?」と問いかけるが返事はない。寝てしまったのだろうか?

「サスケ」

脇に腰掛け、サイドテーブルに水の入ったグラスを置いた。瞼にかかる前髪をそっとどけるとくすぐったいのか頭をもぞもぞと動かした。頬に触れるとまだほてりが残っていて温かかった。

すると、自分より冷たい手が心地いいのか、俺の手に頬を摺り寄せてくる。その所作はまるで

「猫みたいだな」

うっすらと開かれた唇を人差し指でなぞると、ピクリと唇が反応し、瞼を上げた。

「水、飲むか?」

グラスを指すと、こくんと頷き、酒で掠れた声で「飲ませて」と強請った。

「お前、今日は我儘だな」というと、サスケは眉間に皺を寄せ、拗ねた。

グラスの水を口に含み、顎を掴んでこちらを向かせる。サスケは待ち構えていたように口をうっすら開き、俺の舌を受け入れた。舌を絡めて伝わせるように水を流し込む。アルコールが抜けていないせいか口の中も舌も熱い。

「ふ・・ン・・んん・・!」

サスケが最後の一滴まで搾り取るように舌を絡め、啜ってくる。それに応えてやりながら自分の体の奥に灯る熱を感じていた。

まずいな

唇を離すと、物足りなさそうな顔でこちらを睨む瞳と目が合う。

「酔っているならもう寝ろ」

口の端に伝う飲み下せなかった水を拭ってやると、その手を取ってサスケが指を舐めはじめた。指先をくるりとひと回り舐めると、人差し指を咥えた。根元まで咥え、唾液を絡ませた指をゆっくり口の中から引き抜く。てらてらと濡れた指先と俺を交互に見つめ、指の間に舌を這わせ始めた。

「サスケ」

「酔ってるから・・いやなら突き放してくれ」

明らかに酒のせいだけではない赤みを頬に散らしながら絞り出すように言った。

酔いのせいだと言わなければ「したい」と言えない不器用な弟の誘い。カッターの襟から覗く鎖骨に吸い付き、朱の跡を残しながら応じることを伝えた。

 


108本番エロに向けてリハビリ。

書き留めていたネタから引っ張り出したものの当初どういうつもりで書こうとしていたのかさっぱり思い出せない・・

多分酔っぱらったサスケが兄さんに我儘いう・・だったはず・・

95:現代パラレル_高等部生18才イタチ×中等部生13才サスケ

副題「兄さんは図書委員」 この話の半月後くらい?

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 遅いな。サスケはそう思い、凭れていた正門の石造りの柱から背を離した。
 学校指定のコートと今日も兄から貸してもらったマフラーで覆われたところは温かいが、真冬の風に晒された頬は痛い。
 西の空に僅かに朱を残し、日は疾うに暮れている。サスケの頭上は夜だった。
 一緒に帰るなら正門で待っておけ。
 そう言った兄に従いここにいるが、いつもは遅くとも十分ほどでやって来る兄が、今日はなかなか姿を見せない。
 少し迷って、サスケは校内にとって返した。すれ違いになっても携帯電話がある。問題ない。そう踏んだ。
 だが、図書棟まで来て、サスケの足はぎくりと止まった。最終下校の時刻を過ぎたはずだというのに、閉じられた扉の奥に人の気配がある。なにを言っているかまでは分からないが、兄と誰か、女の声だ、が話をしていた。
 こんな場面に遭遇するのは初めてではない。もう何度もあった。ただ馴れない。それだけだ。
 イタチはもうすぐこの学園を卒業する。遠い大学へ進学する。家も離れる。だが、それでもサスケはイタチの弟だ。本当に離れてしまうわけではない。盆や正月くらいには、あるいは気まぐれの休みの日なんかには会えることもあるだろう。比べて例えば今この扉の内にいる彼女はどうだ。もう二度とここを卒業したらイタチには会えない。
 だからだろう、このところイタチのこういった場面に出くわすことが多くなった。
 扉の内では話がまだぼそぼそと続いている。
 どうせムダだ。イタチは断る。サスケは確信していた。イタチに彼女があった節は幾度かあるが、結局長くは続かなかった。
 扉が開く。サスケより歳上、高等部の女生徒が出てくる。ちらりと互いに視線を交わしたが、特段掛け合う言葉もない。足早に去る彼女のスカートのひらめきが廊下の向こうに消えるのを待って、サスケは図書棟の扉を潜った。
 イタチはもう何事もなかったかのように片付けを始めている。
「美人だったんじゃねーの」
 言うと、
「お前の方が可愛いよ」
 とからかわれる。
 無性に腹が立った。それは名前も知らないがけれど先程の女にあまりにも不誠実なんじゃないかと思った。
 イタチを睨む。
 すると彼は片付けの手を止め、こちらへ一歩詰めた。その分だけサスケが下がる。端には滑稽にもそれを繰り返す内、背後の書架に追い詰められた。古い本独特のにおいが鼻を擽る。イタチはもう目の前だ。
「本当だ、サスケ」
「な、に、言ってやがる」
 なんと返していいか分からない。
 覆い被さられるように体が、顔が、寄せられる。逸らしても距離は離れない。
 口許を覆っていたマフラーが貸してくれたその兄によって、手を差し入れられ緩められ解かれていく。
 キスをするように唇に触れたイタチの指先の感覚だけが、サスケの全てになった。

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よし、リレー続き書きます!

94:キズナソング



終わりは始まり

全ての憎しみの終わりは新たな決意の始まり

アンタはもういないけれど、アンタが背中を押してくれたから俺は歩いて行けるんだ

この先も

 

ずっと。




BUMPやバクホンの歌詞は萌えの宝庫ですよ・・!

式さんとのラインのやりとりで生まれる兄弟考察の一部より。
これはもっと練って深くしたいです。




93:現代パラレル「イチャイチャ旅ティクス」14_こくはく

設定:21才大学生イタチ×高校生サスケ。同居実家暮らし。できてます。

担当:イタチ視点→式、サスケ視点→春壱

形式:リレー

 



すり寄せた頬から、回した腕から感じるイタチの体温。唇で触れられた耳が熱い。呼吸するたびに肺に入り込むイタチのにおいに眩暈がした。

「してほしいのか?」

イタチが冗談で言ったことはわかってる。風呂場でここではだめだと言われて不満げにする俺の顔を見ていたとはいえ、本気でここで行為に及ぶなんてことはしないことぐらい、わかっている。わかっているが・・

「してくれ」


抱いてくれ。アンタに抱いてほしいんだ。

イタチの浴衣を強く握りこむと、互いの体の隙間を埋めるようにイタチの腕が背に回され、一層強く抱きすくめられた。俺も縋るようにイタチに足を絡める。冷え切った爪先で触れられてさぞ寒いだろうと思いながら止められない。

「してくれ、にいさん・・」

子供だ。欲しいものが手に入らなくて駄々をこねるただの子供だ。イタチは背中に回した手で優しくあやすようにぽんぽんと俺の背を叩いた。

「お前、何か聞いたな?」

「・・・」

「聞いたんだな」

俺は答えない。イタチもそれ以上聞いてこなかった。
その代りに先ほど接吻けられた場所にもう一度唇を落とした。

「ん・・」

その優しい所作に背筋がそくりと粟立つ。唇は耳の裏からうなじへ、首筋を辿り鎖骨へと這わされる。イタチが体をずらし、俺の上に乗り上げてくる。その重みを感じながらイタチの首に腕を回す。冷えた爪先がじんわりと温度を取り戻し始める。

顎に、頬に優しく口づけられながら、俺は無意識にイタチの名を呼んでいた。それにこたえるようにイタチはこめかみに、額にキスを施していく。

優しい、優しい口づけだ。

胸に開いた空洞を、決して埋めることのできない虚無の縁を優しく撫でてくれる。

俺を傷つけるのがイタチの存在ならば、救うのもまたイタチの存在だ。

決して俺には注がれることのないものを受け取りながら、誰にも理解されない孤独を抱えた兄。

そのせいだろうか、いつからか父さんとうまくいかなくなり、母さんの心配もそっと受け流すようになってしまった。そのころからか、イタチの心はここではないどこか遠くにあるように思うようになったのは。

目を離せば、糸を手放してしまった風船のように、手の届かない場所へふわりと消えてしまう。俺はそれが怖くて仕方がなかった。兄は自分たちなどおいていつでもどこかへ行けるのだと思うと、自分の存在がひどく薄っぺらに感じられた。

それくらい俺にとってイタチの心の所在は覚束なかった。

だから俺は聞き分けがないと言われても、我儘と思われても縋るようにイタチを求めてしまう。どこにもいかないという確約を体を繋ぐ行為でとりつけようとする。わかっている。それだけではだめなんだ。伝えなければだめだ。

「サスケ・・?」

すぐ目の前にあるイタチの眼が大きく見開かれる。

感情が高ぶりすぎたのだろう。俺の眼から涙が零れていた。

「にいさん、どこにも行くな」

「サスケ?」

俺の言葉に反応するように涙がぼろぼろと溢れてはシーツにぱたぱたと落ちていく。俺は腕で顔を覆う。暗闇でもこの顔を晒すのはあまりにも情けない。

「いてくれ。ずっと・・」

兄さんがいてくれたらそれでいい。
なにもいらない。
いらないんだ。兄さん。



どんどんサスケが女々しくて辛い感じになっていきますね。
さあ、夜明けですよ!式さん!

92:原作沿い


 追いかけているはずの背にいつまでも追いつけない。
 それは、ずっと、少しだけ先を、でも隣を、並んで歩いてくれていたからなのだと、主を失くし途切れてしまった足跡を見つけて知った。

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「ロストマン」を聞きながらのサスケ。

91:木の葉平和パラレル(暗部18才イタチ×下忍13才サスケ)

木の葉平和パラレル 暗部18才イタチ×下忍13才サスケ ハンデレサスケシリーズ

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 朝九時、その十五分前。偶々通りかかった里の通り沿いの店に行列ができていた。店はまだ開いてはいない。みな開店を待っているのだろう。
 その行列の中にサスケは知った顔を見つけ、そしてあちらもこちらに気付き声を掛けられた。
「サスケくん!」
 サクラといのが大きく手を振る。
 サスケはポケットに突っ込んだ手を出すことはなかったが、無視をすることはなく行列からは少し離れて二人が並ぶ店を見上げた。
 甘栗甘。里一番の甘味処だ。
「こんな朝からわざわざ並んでいるのか」
 嘆息交じりに言うと、ふたりは「だって」と口を揃えた。
「一日個数限定のお団子なんだから!」
「任務のない日じゃなきゃ買いに来られないし」
「…そうかよ」
 勢い込むふたりに若干押される。
 だいたいサスケには興味のない話だ。甘いものは好きじゃない。
 話を早々に切り上げ、「じゃあな」とふたりに別れを告げ、歩き始めて十歩。
 一日個数限定の団子。
 任務のない日でなければ手に入らない。
 サスケは好きではない甘いものが好きな奴が今日久しぶりに帰って来る。
「……」
 戻って十歩。
「あら、サスケくんも並ぶの?」
 サクラの問いにサスケはふいと目を逸らしそっぽを向いた。

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帰って来た兄さんの文机に、ちょんまり団子の箱が乗っている、と。
「ただいま」って言ったのに、「おかえり」とも言わず、「ん」とだけ返事したサスケが照れていただけだと兄さんは勿論気付くのでございます。

90:いつかどこかのイタチとサスケ

いつかどこかのイタチとサスケ

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■ジャンプコミック「NARUTO」44巻
403_涙
『お前にオレの力を分けてやった』
『その力…使う日が来なければいいがな』

■ジャンプコミック「NARUTO」58巻
549_イタチの問い!!
『九尾の力をコントロールしたというのか…ここまで成長するとはな…』
『…やはりお前に託して正解だった…』
550_別天神
『それを正す事ができる者はお前しかいなかった』
『弟はお前のような友を持てて幸せ者だ』
552_火影の条件…!!
『一人で無理をしようとするな』
『それにお前はシスイの眼以上のものを持っている…それはシスイと同じ心だ』
『今度は…それこそ仲間にまかせるさ』



「うん?サスケ、本棚の整理をするんじゃなかったのか。もう年末、31日の大掃除だぞ。早く片付けろ」
「…兄さんは…」
「?」
「兄さんは…おれよりナルトの方がいいのか…?」
「サスケ。お前、突然なにを…」
「そうなんだな…そうなんだなッ、兄さん…!」
 サスケの手の中で握りしめられるものの正体にイタチはようやく気付くが、もう遅い。
 彼の弟は深く項垂れてしまっている。

 
 ずーん…
「サ…サスケ…それはだな…」
 ツーン
「……(だめだ、拗ねた)」
 年越しはまだ遠い。

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ナルトと兄さんは良い友達になれそうな気がする!信頼し合えるというか。
サスケはやっぱり兄さんにとっては弟なので、ナルトへの信頼とはまたちょっと違う気がするんだな。
兄さん、けっこーナルトには素を見せているなあと思います。
あと読み返していて58巻88ページの兄さん、自分の「失敗」を突きつけられて表情変えているところが萌え。小さな3コマだけど。そしてここで切り替えもしているのがすごい。
サスケのことになると表情変えるところが萌え!