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概要:「NARUTO」女性向け二次創作テキスト共同サークル企画・連絡所  傾向:うちはイタチ×うちはサスケ

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46:原作沿い


 温かい熱を閉じ込めたままのお前の手を引いて、いつまで、何処まで、行けるかな。
 おれはもう何年も誰かの何かの足音を聞きながら、この手を離す日が今日でないことを祈り、お前を連れて歩いている。

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12~13歳ごろの兄さん。兄さんも、そうは見せないし、ちゃんと最後には割り切っていたのだろうけれど、ぎりぎりまで追い詰められていたと思います。
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43:原作終了後パラレル_兄さん生き返り同居設定

原作終了後、兄さん生き返り設定。木の葉の里で二人暮らし。前後編の後編。
前編にはこちらから。

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「戻ったか」
 先に部屋へ行っていろ、と味噌汁を温める台所のイタチに促され居間へ行くと、こたつで筆を執り書き物をするイタチがいた。
「……」
 なんだ。
 影分身だったのか。
 イタチの角隣、こたつに入りながら視線を遣ると、
「どうした?」
 とイタチが訊ねてきた。
 なにが「待ちたいと思っている」だ。
 おれはイタチの書いていた巻物に目を落とした。なにかの見聞録らしい。暁の頃、イタチは各国を渡り歩いていたため、里に頼まれでもしたのだろう。たかが夕食作りと比ぶべくもない。
「アンタ、影分身してるだろう」
 言うと、イタチはあっさりと頷いた。
「ああ。効率がいいからな。だが、そろそろ夕食の時間らしい」
 手早くこたつの上を片していくイタチ。
 と同時に盆に夕食を載せたもう一人のイタチが居間に入ってくる。そのイタチはおれの顔を見て、どうしたとまた訊ねた。
「…べつに」
「そうか。なら冷める前に食べるといい」
 広げられていた巻物がするりと巻かれ、代わりに温かな夕飯が並べられていく。
 箸を取ると、空いた向かいにもう一人のイタチが座った。
「え…」
 角隣の、書き物をしていたイタチを思わず振り向く。
 すると、彼は意味深に笑んで、たちまち消えてしまった。
「アンタ、影分身ってさっき…」
 今度は向かいのイタチを見遣る。
 イタチは早速味噌汁に口を付けていた。ずっ、と啜る。
「影分身をしているとは言ったが、本体だとは言っていない」
「……」
 確かにイタチの言う通り、ここで筆を執っていたイタチは、おれの問いかけに影分身をしているとしか答えなかった。
 だが何か釈然としない。
「また思い込みか?」
「うっせー。…だいたい里からの依頼を分身にやらせているなんて思うかよ。逆だろ、普通」
「どちらもおれだ。精度に変わりはない」
 それより早く食べろと促され、渋々味噌汁に手をつける。温め直してくれたおかげで、冷えた五臓六腑に染み渡った。炊きたての白飯の上に沢庵をのせ、頬張る。ぶり大根は、たぶんこいつを作るために影分身を使ったのだろう、煮汁が染みて旨かった。
「…それにな、サスケ」
 イタチもまたぶり大根を頬張る。
「なんだよ」
 と返しながら、おれもまた味噌汁を啜る。
「言っただろう」
「なにを」
「おれだってお前の帰りを待ちたいと思っている、と」
「……」
 ばっかじゃねーの。
 とは言えないおれの味噌汁は、ずっと傾いたまま、もう半分以上も干されている。

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恥ずかしいし照れちゃって味噌汁を飲み続けるサスケェ…。
兄さんは、私の中では、寡黙だし言葉を端折ったり言い回しがややこしい時もありますが、言うときはけっこうストレートに言葉にしそうだなと。ずっと愛している、とか素で言える人。
一方サスケは、言葉やしぐさの端々に兄さんへの愛情がだだ漏れですが、ストレートな言葉は言うのも聞くのも照れるだろうなあと思います。

42:いつかどこかのイタチとサスケ

いつかどこかのイタチとサスケが「ナルティメットストーム3_断章・真伝<うちはの兄弟>」で云々。ちょっとネタバレ入ってます。
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「てめぇっ、イタチィィィィ!!これはいったいどういうことだ!」
 と天照の如き黒い炎を背後に背負ったサスケは、兄イタチの前にクレジットカードの明細書を叩き付けた。
 そこにはサスケにさっぱり覚えのない金額、それもある程度の金額が記載されている。
「確かにアンタの口座でもあるが、おれの口座でもあるんだ!おれに相談もなしにいったい何を買ってやがる」
「…落ち着け、サスケ。それは先日のナルティメットストームのダウンロードコンテンツの金だ。お前も一緒にプレイしただろう」
「ダウンロードコンテンツだと…?だがそれにしては…」
 と言いかけ、サスケははっとしてPS3を起動した。
 ナルティメットストームを選択し、ゲーム画面を確かめる。

・うちはサスケ(ナポレオンコスチューム)300円
・うちはサスケ(着物コスチューム)300円
・うちはサスケ(木の葉学園コスチューム)300円

「やっぱり!こういうのに課金をしだしたら、キリがねえって言っただろ!」
「折角のコスチュームだと思ってな」
「折角じゃねーよ!…だが、おかしいぞ。足しても明細の額と一致しねえ…」
 しばし思案し、再びはっとしたサスケはパソコンに駆け寄り起動した。
 大手通販サイトの注文履歴を確認する。

・G.E.M.シリーズ うちはサスケ×2
・ぷちきゃらランド 口寄せ!忍界大戦編だってばよ! (BOX)×2

「ふざけんな!しかも×2ってオィィ!」
「観賞用と保存用だ」
「そんなこと言って毎回2体ずつ買ったおかげで、もう置くとこねーんだぞっ。どうするんだ!しかもだ、これだけ足してもまだ金額が一致しないのはどういうことだ。まだあるのか、おれに秘密にしていることが」
「…人は思い込みの中で生きている…その金額は幻かもしれないと…おれの買い物が本当に…」
「現実に決まってんだろーが!」
「……(´・ω・`)ショボーン」

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愛はお金がかかるもの。春壱さんと話していた「課金兄弟」をネタにしてみました。

39:うちはフガクの受難_小ネタ4(暗部21才イタチ×中忍16才サスケ)

暗部21才イタチ×中忍16才サスケ。しかし「×」要素は0ェ…。
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「今日はちょっと用事があるから出掛けてくるわね。夕方までには帰るから」
 ということで、珍しく父と息子二人が揃った休日、昼の台所に立ったのはその二人の息子、イタチとサスケだった。
 はじめは三人の昼食を作って行こうとしていた母に「いいよ、おれたちで作るから」と声を掛けたのはイタチ、その隣で「たちって誰のことだよ」と不平を呟いたのはサスケ。けれど結局そのサスケが先に冷蔵庫の中を確かめて、何を作ろうかと思案し兄に相談を持ちかけていた。
「父さん、できたぜ」
「ああ」
 読んでいた新聞を畳む。
 食卓には昨日の夕食や今朝の残りが温め直されたものと二人が結んだおむすびが大皿に盛られ、並べられていた。
「……」
「……」
「……」
 元々さほど社交的ではない三人の囲む昼食は黙って淡々とただ進む。

「……」

 おかかとこんぶばかりだな、とフガクは思った。



■夕食の支度をするミコトさんの背後でうろうろフガク
「あら、どうしたんですか。あなた」
「う…うむ…今日の夕食は何かと思ってな…」
「ふふ。あなたの好物にしておきましたよ」

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イタサスというよりももはやフガミコのような気がしてきた!しかし後悔はない!
フガクパパの好物ってなんだろう。好き嫌いはなさげ。むしろ妻の料理したものは全部美味いですがなにか?
新婚当初、ミコトさんの作る料理にいちいち無言で感激していたらいい。
だめだ、「新婚フガミコ」という単語を打ち込んでいるだけで萌える。いえもんシリーズのCMみたいな新婚フガミコとか妄想して楽しんでいます。そんでその内兄さんが生まれて、サスケが生まれて、本当は幸せな家族だったはずなのになあ…。

37:原作沿い

原作沿い。兄さんの眸を移植後、休養中サスケ。
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 君にも期待してるよ。
 兄さんの様に立派な忍になれよ。
 この調子で兄さんの様に立派にやりなさい。
 やはりイタチの時のようにはいかんか。
 浮かんでは消える父の顔、人の顔、兄の顔。
「お前の越えるべき壁としてオレはお前と共に在り続けるさ」
 その通り、兄さんはおれの壁だった。
 越えるべき壁だった。
 遠い前を行く、届かない背中だった。
 おれに兄さんが、イタチが、見えない日はなかった。
 けれど、
「優秀ってのも考えものさ。力を持てば孤立もするし傲慢にもなってくる」
 壁を乗り越えてしまったアンタは、常に前を行かなければならなかったアンタは、ずっと独りぼっちだったんじゃないのか。
 なあ兄さん。
 未だ開かない彼の眸に問いかける。

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兄さんはこの時から自分の欠点を見抜いていたのじゃないだろうか。でも傲慢だと分かっていながらも、自分ならできるっていう気持ちが勝ったんじゃないだろうか。或いは、そう思い込もうとするあまり、いつしかそう思ってしまっていたのか。

36:RTN設定(傭兵部隊「暁」21才イタチ×中忍16才チャラスケ)

限定月読世界設定。傭兵部隊「暁」21才イタチ×中忍16才チャラスケ。
注:兄さんの性格も変化させています。サスケはチャラスケ仕様。

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「折角久しぶりに兄さんも里にいるんだし、飯くらい一緒に食いにいこうぜ。おれ、うまい店知ってるんだ」
 そう言う弟に半ば強引に引っ張られる形で久々に木の葉の通りを歩いていると、隣を歩いていたサスケが、
「なあ兄さん」
 と前方を目で示した。
 道の先には二十歳前後の女性が二人。露店で買い物を楽しんでいるようだった。
「アンタ、どっちが好み?」
 一瞬心が「無」になる。
 他方サスケは「おれはさあ」などと女性の好ましさについて語り始めるが、おれにとっては心底どうでもいいことだ。
 かといって話を早々に切り上げる為、適当な答えを返してしまえば、おれとそれなりの関係を持っている弟は、不平を言ったり傷ついたりするのだろう。見た目と同じで、こいつの軽薄さは所詮上辺だけなのだと知っている。
 面倒だな、と思った。

* * *

「でさ、おれとしてはだな」
 と話を続けようとした瞬間、突然隣の兄さんにぐいと肩を抱かれて声が飛んだ。
 思わず見上げる。
 キスをするときのように兄さんの顔が近い。
「な…な…」
 はくはくと口が無暗に動く。
 それでも何とかどきどきする心臓の音を鎮め、やっとのことで「なに…?」と絞り出すと、兄さんはおれをじっと見つめた。
「サスケ」
「だ、だから、なにって」
「おれの好みはお前だ」
 わかったな?とあの低い声で念を押され、おれはこくんこくんとあほみたいに頷いた。

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中身は純情チャラスケ。

33:原作終了後パラレル_兄さん生き返り同居設定

原作終了後、兄さん生き返り設定。木の葉の里で二人暮らし。前後編の前。

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「戻ったか」
 がらりと玄関の引き戸を開くと、奥からイタチが顔を出した。
 珍しいな、と思った。常なら任務に出て家を空けているか、そうでなければ奥で筆を執っていることの多い兄だ。わざわざ玄関先まで迎えに出るなど滅多にない。
 上り框に腰かけ靴を脱ぐ。
 それを何を言うでもなく背後で待っていたイタチは、おれが立ち上がると、勝手におれの額宛をするりと解いて外してしまった。
「夕飯が出来ている」
 手のひらに返される里の額宛。
 オイ、と批難する間もない。
「少し早いが食べるか?」
「…ああ」
 額宛に目を落としながら、頷く。
 イタチはそれだけでこのやり取りには一応の満足を得たらしい。また奥、台所の方へと踵を返す。
「兄さん」
 おれはイタチを呼び止めた。ほぼ衝動的だったと言ってもいい。
 イタチが振り返る。
 だが、おれに論理的に説明できるような兄への問いがあったわけでもない。
 口籠る。
「…なんだ?」
「その、何かあったのか」
 額宛を握る。
 イタチは怪訝そうな顔をした。
「何か、とは?」
「いや、アンタがここまで迎えに出るのは珍しいって思ったから」
 そう素直に白状すると、イタチは微苦笑を浮かべた。
 やれやれ、だの、心外だな、などと言う。
 黙って聞いていると、やかんの笛が鳴った。それを切りに兄さんは台所の暖簾を半分潜りかけたが、まだおれがぼんやり見つめていることに気付いたのだろう、
「おれだってお前の帰りを待ちたいと思っている。それがそんなにおかしいか?」
 悪戯っぽく目を細めて、台所へ入って行った。
「……」
 立ち尽くす。
 その間ずっと手の中の額宛をお守り代わりのようにおれは握りしめていた。

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後篇に続く。
それにしても108達成が危うい。私、12月後半はネット落ちの予感ひしひしです。クリスマスなんていらないくらい毎日が仕事のかたまり。

30:原作終了後パラレル_兄さん生き返り設定

原作終了後、兄さん生き返り設定。体の関係描写を含みます。

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 肌の白い腕がそこに何かを求めるように伸ばされる。明かりを落とした部屋でよく映えるその白は、不健康といったものとは全くの無縁で、瑞々しく繊細で、今は生気にさえ満ち溢れていた。 
 生まれつきなのだ、この白は。
 イタチは差し伸べられた腕を取って自身の首に回すのを手伝ってやりながら思った。
 日頃は感情の振れ幅をさほど表に出さないサスケだが、慕う兄のイタチに抱かれていると、時おり我を忘れるのか、こうした何処か幼い甘えた仕草をする。
 サスケのはぁはぁと苦しげでいて切ない呼吸と途切れのない喘ぎは、もう行き着く果てがそう遠くないことをイタチに教えていた。首や腰に回された両腕両脚も、より一層イタチを強く締め付ける。
 イタチもまた激しく弟を求めた。こちらにしがみつくような弟のシーツから浮いた背に片腕を差し入れ、隙間なく抱き合う。
 耳を擽る弟の泣きの入った声が心地良かった。ふふと笑ってしまう。
 すると本来矜持の高い彼は耳敏く「なにがおかしい」と揺さぶりの中、懸命に言った。だが、両腕は離れない。いや、もう離せないのだろう。極みはもうすぐそこだ。
 イタチはサスケの背を支えながら、もう片方の手で彼の頭を撫でてやった。
「小さい頃も泣くお前をこうやって抱いたなあと思い出しただけだ」
 ぽん、ぽん、とその小さい頃のように抱いたサスケの体を宥めてあやす。
 弟の心拍が少しはやくなったような気がした。
「ば…っ」
 ばかじゃねえの。
 そんなサスケの声はイタチの肩に埋もれて何処かに消えてしまった。

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生き返り後のイタサス体の関係がすごく萌えます。濃厚だと思います。大好きです。

29:原作沿い_兄さん暗部時代_小ネタ

原作沿いだけど小ネタ。兄さんの暗部時代。

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■暗部の待機時間中、暇つぶしをするカカシ先生とイタチ兄さん

「カカシさん」
「んー?」
「…それ」
「これ?いちゃいちゃパラダイス?」
「ええ。面白いんですか?さっきからずっと読んでますけど」
「うん。面白いよ。お前も読んでみる?」
「いえ、遠慮しておきます」
「…お前、いくつ?」
「十二です」
「十二ねえ。こういうの興味ないの?」
「…こういうの?」
「そうそう。好きな女の子がいたりとかさ」
「好き…?」
「うーん、タイプとか」
「タイプ…」
「可愛いなって思う子のことだよ」
「ああ、それならサスケです」
「…サスケ?」
「はい、サスケ」
「……」
「……」
「あ…そぉ…」
「はい、そうです」

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ダンゾウさまが兄さんが極度のブラコンだと知っていたのは、兄さんが無意識に自身のブラコンを周知徹底していたのではないか、と思ったり。

28:原作沿い

原作沿い
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 日に日に眠りが浅くなる。
 だが不思議と思考は澄み冴えた。
 術後の布さえなかったら、この兄の両眼は爛々と赤く燃えただろう。
 木の葉の里に侵入を果したら、まず一人を斬る。斬り終われば二人目に手を掛ける。
 上層部は奥深い。異変有りと知られたら警護はより一層厳重になる。
 だから、まず上役を殺す。確実に殺す。
 それから火影を手に掛ける。与する上忍も、中忍も、下忍も同様だ。
 あの里は斬って捨てるだけの価値しかない。
 こんなオレを手傷を負った獣のようだと評する者もいるだろう。だが、傷を負ったのはオレじゃない。兄さんだ。オレの兄さんが手酷い傷を里から負わされた。
 また、オレを飢えた獣のようだと言う者もいるだろう。だが、本物の獣は必要以上の糧は獲らない。だから、オレは獣じゃない。
 復讐者だ。
 オレはよく斬れる刀でいい。里を切り捨てる刃であれば、それでいい。
 他にはもう何もいらない。
 
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兄さんの眼を移植後。この辺りは追々「雨の時に」シリーズで鬱々と書きたいものです。