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概要:「NARUTO」女性向け二次創作テキスト共同サークル企画・連絡所  傾向:うちはイタチ×うちはサスケ

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25:原作沿い

原作沿い
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「兄さん、兄さん。待ってよ、兄さん」
 まだ十にもならない小さな弟が数歩も前を行く兄の足を呼び止める。
 彼のまだ小さな体に似つかわしくない背負った荷物の大きさは、振り返った兄の「だから、おれが持ってやろうかって言ったんだ」と呆れの様から、どうも強情を張ったのは弟らしい。
 きっと兄と同じだけ自分も背負ってみたかったのだろう。
 今にも泣き出してしまいそうにべそをかく弟に、兄は自身の荷を背負い直し、くるりと背を向けた。
「ちゃんと最後まで自分で持つんだ」
「うん…」
「待っててやるから」
「うん…」
 ぐすりと鼻を鳴らしながらも頷いた弟は、一歩、涙をこらえて踏み出す。



「どうかしましたか、イタチさん」
 そう隣を歩く鬼鮫に訊ねられ、イタチは「いいや」と笠を目深にした。
「なんでもないよ」
 背後では今さっきすれ違った弟が兄の許へ辿り着く。

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散々パラレルを書いていますが、「暁」時代の兄さんとサスケの関係が好きです。
暁の兄さん、大好きです。暁の皆様とのやりとりなどを考えると萌えるなあ!
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24:うちはフガクの受難_小ネタ3(暗部21才イタチ×中忍16才サスケ)

暗部21才イタチ×中忍16才サスケ
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■午後10時半
 こたつで一家団欒の午後十時半。
 並んで座っていたイタチとサスケが互いに時計をちらりと見上げて、徐にじゃんけんを始めた。
 サスケがグーで、イタチがパー。
「…ちっ」
 負けたサスケは舌打ちひとつ、渋々こたつを出て二階へ上がって行った。


■午後11時
 次男を抜いてこたつで一家団欒の午後十一時。
 ぼおんぼおんと鳴る古い時計にイタチも「それじゃあ、おれも」と腰を上げた。
 とんとんとん、と二階へ上がっていく長男の足音を聞きながら、フガクが隣のミコトにさきほどのじゃんけんは一体何だったのかと訊ねると、
「冬のお布団は寒いから、先に温めておく方をじゃんけんで決めているんですって」
 妻よ、そろそろ持とう、息子への疑問。


■翌日の「木の葉家電店」前
 湯たんぽを買い求める警務部隊隊長の姿があった。


■湯たんぽをもらった二人の反応
 サスケ「あ、ありがと…父さん」(湯たんぽ抱えてうれしそう)
 イタチ「……」(湯たんぽ抱えて無表情)


■数日後
 イタチにやった湯たんぽをミコトが使用しているのを発見フガク。
「お前…それ…」
「イタチが、おれはサスケを使うから、ってくれたの」
「サスケを使う!?」
 というわけで、『湯たんぽ←(抱きつき)←サスケ←(抱きつき)←イタチ』の構図で今夜も兄弟仲良くおやすみ中。

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ネタ帳のようになってきた…。

22:現代パラレル_高等部生18才イタチ×中等部生13才サスケ

副題「兄さんは図書委員」

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 最終下校五分前を報せるチャイムが厳かに響く。
 静粛を求められる図書棟もこの五分ばかりはさざ波のようにざわめく。
 古い造りだが豊富な蔵書を誇るこの学園の図書棟は、本来読書家の学生らのためのものだが、十二月のこの時期は大学受験を控える高等部の三年生が自習室代わりに使うことが多い。高等部生を示すブレザーの制服を纏った生徒らは手早く机上を片付け、三々五々図書棟を後にした。
 むろん、イタチが座る貸出カウンターを利用する者はいない。
 貸出の利用者といえば、高等部の一・二年生か、あるいは詰襟・セーラー服の中等部生くらいだが、今は受験生に遠慮をしてかその数も夏ごろからはぐんと少なくなった。
 その数少ない貸出手続きを終え、イタチは人気も絶え、がらんとした図書棟を見渡した。
 本チャイムまであと一分もないだろうこの時こそ、図書棟に真の静寂と静謐が訪れる。細工を凝らしたアーチ窓から見える黄昏が冬枯れの校庭に映えて美しかった。
 イタチ自身、高等部三年に籍を置く受験生であり、図書委員だからといって、なにも貸出業務に携わることはないのだが、第一志望の偏差値には随分と余裕がある。ストレートで合格をするだろうことは間違いない。
 本チャイムが鳴る。最終下校の時刻だ。
 放送委員のお決まりの案内が学園に流れる。
 すると、かたん、と席を立つ音が響いた。
 目をやれば、図書棟の隅、一番端の机に座っていた最後の一人がようやく席を立ったところだった。カウンターのイタチからはその後ろ姿しか見えないが、本を読む律した背筋はいつも美しいと思っている。わが弟ながら、だ。
「これ、借りる」
 中等部の詰襟に身を包んだサスケは、カウンターまでやって来て先程まで読んでいた一冊を差し出した。タイトルからして推理ものの小説だろう。この前までは熱心に科学雑誌を読み耽っていた。
 受け取り、手順通り手続きを済ます。
 それを待つ間、学園指定のコートに袖を通していたサスケに、
「返却は一週間後の水曜日だ」
 と決まり文句を添えて本を渡すと、彼は受け取りながら今週の土曜日まででいいと答えた。
 土曜日。
 それはイタチがカウンターに座るもうひとつの曜日だ。
 そうして今日彼が返却しに来た本は、そういえば先週の土曜日にイタチが貸出の手続きをしてやったものだった。
「…じゃあ」
 サスケは足下に置いていた鞄を持ち上げ本を仕舞うと、くるりとカウンターに背を向けた。それから、そのまま足早に去ろうとする。
 呼びとめたのはイタチだった。
 サスケと呼び、手招きをすれば、
「何だよ」
 と如何にも不服げを装って弟はカウンターの傍まで戻って来る。
 イタチはカウンターの中に置いてあった自身の鞄からマフラーを取り出した。
「一緒に帰るなら、正門で待っていろ」
 図書委員の自分にはまだ少々の片付けと戸締り、それから図書棟の鍵を職員室へ返却するという仕事がある。
 外は寒い。コートだけでは足りないだろう。
 マフラーを巻いてやる。
「……」
 サスケはうんとは言わなかった。
 だがマフラーを口元まで上げ、それに隠すようにして微かに頷くということくらい、イタチはとうに知っている。


 サスケがこの図書棟に訪れるのは決まって水曜日と土曜日、イタチがカウンターに座る日だ。けれど、離れないように結んでしまっているのは、
(おれのほうかもしれないな)
 イタチはイタチのマフラーを巻いたサスケの後ろ姿を見送り、それからカウンターに置いたままの貸出用紙に書かれた「うちはサスケ」の文字をそっと指先でなぞった。

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萌える展開って何かないですか、と訊ねたところ「図書委員」という答えが返って来たので書きました。これであと1つか2つはネタを書きたい!

20:いつかどこかのイタチとサスケ

いつかどこかのイタチとサスケが「ナルティメットストーム3_断章・真伝<うちはの兄弟>」をプレイしました。ちょっとネタバレ入ってます。
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■準備画面
 兄弟、並んで座ってPS3を接続したテレビの前。
 イタチがあれこれ口煩く、コントローラーを握った弟に戦闘準備の有無を確かめる。
「サスケ、カミナリ弁当はちゃんと食べたか」
「ああ、食べたぜ」
「傷薬もたくさん持っておけよ」
「わかってる」
 うるせーぞ兄さんとサスケが口答えをする中、画面ではいよいよイタチの独白が始まる。


■サスケvsカブト
「楽勝だぜ」
 その言葉の通り、あっという間に戦闘終了。
「ほらよ、兄さん」
 サスケは隣のイタチにコントローラーを手渡した。


■イタチvsカブト
 弟からコントローラーを受け取ってイタチ、
「お前の時と随分難易度の差があるように思うのはおれだけか…?」
 倒しても倒してもまた次のゲージが表れる仙人カブトを根気よく追い詰め、戦闘終了。
 Sランク。
「すごいや兄さん」
「……」
「と、昔のように言ってもいいんだぞ、サスケ」
「…カミナリ弁当と薬に頼らなくなったら言ってやっていい」
 フンとサスケが目を逸らしたのは、お別れムービーが始まったから。


■追加オリジナルムービー
『ありがとう、サスケ』
『お前の兄として生きることができて…オレは…』

『幸せだったよ』

 画面暗転。
 
 やれやれやっと終わったかと電源を切るイタチの隣、俯いたサスケは兄の肩口におでこをぐりぐり。鼻はすんすん。
 やれやれまだ終わってなかったかとイタチは眉を下げ、頭をこつん。

「泣くな、サスケ」

 でも、こんなおれのために泣いてくれるお前がいたから、おれは本当に幸せだったんだよ。

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 アニメもよかったですが、ナルスト3の演出は至高だったと思います。

18:木の葉平和パラレル(暗部18才イタチ×下忍13才サスケ)

木の葉平和パラレル 暗部18才イタチ×下忍13才サスケ

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「イタチー、母さんちょっと手が離せないから、サスケのお口の中を見てやってちょうだい」
 夕飯の片付けをする母の代わり、弟の歯磨きを見てやるようになったのは随分昔のことだ。
「サスケ。あーってしてごらん」
「あー」
「次は、いー」
「いー」
  口の中を覗き込み、「うん、よく磨けているよ」と頷くと、なんでも一人でやりたがりの弟は、こんなことでも大いに喜んだ。
 それからは「あー」と「いー」の繰り返し。
 サスケは歯を磨くたびにイタチのところへやって来ては、
「あー」
「いー」
  と口を開いてイタチに褒められるのを待っていた。

* * *

 洗面台に並んで二人、先に口を濯いだサスケをイタチが歯を磨きながらじっと見ていると、
「なんだよ、じろじろ見やがって」
 ぎろり睨み返される。
 歯ブラシを咥えたままのイタチは、なんでもないと肩を竦めた。
「…ふん」
 と、鼻を鳴らし洗面所を出ていく弟ももう十三歳、カカシ班の下忍だ。
「……」
  つい「あー」「いー」を期待してしまったな。
 鏡に映るイタチは相も変わらず表情のない、つまらなそうな顔で歯磨きを続けている。
 
* * *

 一方のサスケ。
(くそっ、危うく「あー」「いー」をしちまうところだったぜっ)
 顔を真っ赤にして廊下をどすどす横断中。

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この歳の二人を書くのは初めてですが、13才反抗期のサスケのデレはいい!反抗期のデレ。ハンデレ萌え!

16:RTN設定(傭兵部隊「暁」21才イタチ×中忍16才チャラスケ)

限定月読世界設定。傭兵部隊「暁」21才イタチ×中忍16才チャラスケ。
注:兄さんの性格も変化させています。サスケはチャラスケ仕様。

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 おれの兄さんは将来を一族からも里からも嘱望された優秀な忍だった。
 「だった」と言うのは、すでにそういう兄さんが「過去」のものになってしまったからであって、なにも彼が死んでしまったというわけではない。
 おれの「優秀だった」兄さんは、おれが八つになったある日ふらりと里を抜け、そしてやっぱりふらりと傭兵部隊「暁」の一員として里へ戻ってきた。
 当然何らかの処罰を受けるものだとばかり思っていたが、暁のイタチは何事もなかったかのように里で暮らすことを許された。
 傭兵の任務で空ける以外は、元のように父さんと母さんの家でおれとも一緒に暮らしている。
 兄さんも、両親も、一族も、そして里も、おれにはなにがなんだかさっぱりわからない。
 ただひとつ確かなことは、そういうおれを振り回してばかりのような状況に、まともに向き合うのがバカバカしくなったということだろう。
 兄さんが里を抜けて帰って来るまでの間いろいろあったんだよ、おれにも。だが、それはわざわざ引っ張り出して言うようなことでもない。
 古い家の引戸が開く。
 今日は兄さんが暁の任務から帰って来る日だ。
 夜はもう遅いから、父さんと母さんは先に休んでいる。
「おかえり、兄さん」
 おれは小さい頃のように玄関で兄さんを出迎えた。
 開いた戸から月光が忍び入る。
 兄さんはただ「ああ」とだけ返事をした。暁のコートはすっぽりと彼を覆ってしまっている。
「随分無愛想なんだな、アンタは」
 おれは履物を脱ぐ兄さんの背に言った。
「おれがせっかく起きてアンタを待っていてやったってのによ」
 家へ上がる彼の鼻先に薔薇を一輪差し出してみる。
 昼間女の子たちにあげて残った一輪だ。でも花屋で見つけた一番の、とびきりきれいな一輪だ。
「愛してるぜ、にいさん」
 そのまま無表情の彼の首に腕をするりと回す。鼻先が触れ合った。顔を傾ける。
 キスくらいどうってことない。
 さっきも言ったが、任務から帰って来る兄さんをおれは起きて待っていたんだ。
 傭兵部隊「暁」の任務はその性質上とても長い。もちろん兄さんが里を出ていなくなってしまった期間の方が長いけれど。
 だがイタチは不快げにおれの薔薇も腕も払い除けた。
「よせ、サスケ」
「…んだよ。いいだろ、これくらい」
 半歩後ろへ下がり、すれ違う。
 だいたい先に手を出してきたのはそっちじゃないか。
 そう思わず口にしかけ、だが
「小細工はいらない」
 振り返ったイタチに胸が膨らむ。
 彼が目線で示したのは階段、二階のおれの部屋だった。
「来い、抱いてやる」
 ただし、明日はまた次の任務があるから時間がない。だって。
 だから小細工や上辺の言葉は不要、なんだって。
 おれは二階へ上がる兄さんの背を追いかけ、部屋へ入るなりキスをしたが、でもあの薔薇は花屋で一番のものだったし、
「ん…ン…にいさん、にいさん、愛してる」
 夜の合間に抱かれてこぼす心にも嘘なんかない。
 ないんだ、兄さん。
 
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兄さんに「愛してる」ってチャラスケが連呼しすぎて、兄さんは「ハイハイ、またか」状態になるんだけど、実は本気で言うのが怖いチャラスケの自己防御で軽薄なふりの「愛してるぜ、にいさぁん」連呼なの、本当は本当に兄さんを愛しているチャラスケとかどーよ!
と春壱さんに猛烈に語ったら、「うん、それで書きなさい」と言われたので書きました。でもちょっとちがう。

15:木の葉平和パラレル(暗部21才イタチ×中忍16才サスケ)

木の葉平和パラレル 暗部21才イタチ×中忍16才サスケ

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 師走到来。
 たまの休日に兄弟がおこたでぬくぬくしていると、
「イタチー、サスケー、どっちでもいいからお庭に水を遣ってちょうだーい」
 台所仕事中らしいミコトお母さんからの依頼が舞い込む。
 二人は顔を見合わせた。

「サスケ、呼ばれているぞ」
「いーや、兄さんの方が先に呼ばれてたぜ」
「どちらでもいいそうだ」
「じゃあアンタでもいいってことだろ」
「サスケでも務まるということだ」

 こたつの中、互いを足で小突き合う。
 イタチは、はあと溜息を吐いた。

「仕方ない、じゃんけんで決めよう」
「だめだ。兄さんはこの間、写輪眼でずるをした。信用できない」

 そういうわけで折衷案。

「サスケ」
「分かっている。襖と障子だろ。須佐能乎!」

 ばたんっ、ばたんっ、と次々にサスケの須佐能乎によって開かれていく襖と障子。
 ついに庭と家を隔てる最後の障子が開かれ、イタチはこたつの中で印を素早く結んだ。

「水遁・水龍弾の術」

 庭に出現する水の龍。
 それはあっという間に木々に水と潤いを与えた。

「すごいや、兄さん。うちの庭のど真ん中だ」
「ふ…造作ない」

 再び須佐能乎によって閉じられる襖と障子。
 兄弟は元の通りおこたで仲良くぬくぬくをし始めた。
 
 庭で盆栽の手入れをしていたフガク父さんはずぶぬれで立ち尽くしている。

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サスケの万華鏡はたぶん兄さんが長期任務に行くときにでも開眼したのだと思います。

12:現代パラレル(大学生21才イタチ×高校生16才サスケ)

現代パラレル(大学生21才イタチ×高校生16才サスケ) 
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 読書中のイタチ。組んだ膝の上にハードカバーの小難しげな本を乗せ、珍しく細いフレームの眼鏡をかけている。
 そこへやってきたサスケは首を傾げた。

「アンタ、眼鏡なんてかけてたっけ?」
「ああ、たまにな。ほとんど度は入ってないよ」
「ふうん」

 サスケはイタチの顔から眼鏡を取って、かけてみる。

「なかなか似合うぞ、サスケ」

 ふふと弟の顔を見て笑うイタチ。
 サスケはほとんど入っていないとはいえ、その度数にすぐ眼鏡を外し、兄に返した。

「ったり前だろ。似た顔なんだから」

「え…」

「…あ」

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言わないけれど、兄さんには眼鏡が似合うと思っていたサスケ。

10:現代パラレル(大学生21才イタチ×高校生16才サスケ)

現代パラレル(大学生21才イタチ×高校生16才サスケ) 
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 スーパーの帰り道、ガードレールのない小路。
 兄さんはさりげない仕草でおれと交代、車道側。
「おれ、女じゃない」 
 訴えると、
「だが、弟だ」
 と、あっさり返される。
「もう十六だ」
 と反論すれば、
「おれより五つも年下だ」
 なんて正論。

 腹が立ったので軽くキック。
 仕返しに引っかけられた足に小さく躓く。

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これくらいのすごく短い話にもならない話を書くのが好きです。

07:うちはフガクの受難_小ネタ2(暗部21才イタチ×中忍16才サスケ)

木の葉平和パラレル「うちはフガクの受難」小ネタ

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■以下、ほぼ無表情で進む兄弟の会話

「今回の任務は案外早く終わったんだな、兄さん」
「ああ、おかげで少し自由な時間も取れた。これはお前への土産だ、サスケ。取っておけ」
「土産?随分気の抜けた任務だな。アンタ、暗部の分隊長だろうが」

 包みを受け取り、溜息半分のサスケ。

「開けてもいいか?」
「お前のものだ。好きにするといい」

 がさがさ。

「…兄さん、これ」
「懐かしいだろう?」

 中から出てきたのは、小さい頃サスケが持っていた怪獣のぬいぐるみ。

「つい露店で見つけて買ってしまった」
「十六の弟に買ってくるなよ、こんなもん」

 手に取りしげしげ見つめるサスケ。

「それに…あれより少し小さい気がする」
「そうか」
「一回りほどな」
「それしかなかった」
「いや、べつにいいけど」
「そうか」
「そうだ」

 片腕で頬杖をつき、もう片方の手でサスケの手の中の怪獣のぬいぐるみを撫でるイタチ。

「それじゃあ、あいつの弟にでもするといい」
「…押入れから出しておく」
「そうか」
「そうだ」

 目が合って、ふたりは「フッ」と微かに笑い合った。

 in お昼時の木の葉食堂



■たまたまごはんを食べに来ていたカカシ先生とガイ先生
「はっはっはっ!まさに青い春!甘酸っぱい青春だなあ!なあ、カカシよ!」
「…兄弟で甘酸っぱくてどーするの」


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こういう話になりきれなかったネタが山ほどあるので、これ幸いとばかりがんがん蔵出し中。